パワハラで退職したときの履歴書の書き方:退職理由と短期離職の欄
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パワハラで退職したときの履歴書は、職歴欄に「一身上の都合により退職」と書き、パワハラの経緯は書かないのが一般的な書き方です。会社の都合で辞めた(退職勧奨や解雇、会社の倒産など)場合は「会社都合により退職」と書きます。経緯を伝えたいときは、職務経歴書の補足か面接で話します。この記事では、状況別の書き方、記入例、短期離職の書き方、職務経歴書と志望動機での補い方を整理します。書き方に法律上の決まりはなく、ここに書くのは広く使われている書式です。
パワハラで退職したときの履歴書の書き方:状況別の退職理由
厚生労働省が公開している履歴書様式例には、学歴・職歴、免許・資格、志望の動機・特技・好きな学科・アピールポイント、本人希望記入欄が並び、退職理由だけの欄はありません。退職理由は、職歴欄の最後に1行で書きます。状況別の書き方は次のとおりです。
| 退職の状況 | 職歴欄の書き方 | 補足 |
|---|---|---|
| 自分の意思で辞めた(パワハラが原因を含む) | 一身上の都合により退職 | 経緯は書かない。面接で聞かれたら話す |
| 会社から退職を勧められて合意した | 会社都合により退職 | 経緯は退職勧奨で辞めたときの転職理由:面接と履歴書での伝え方で整理 |
| 解雇された | 会社都合により退職 | 解雇の理由は面接で聞かれる前提で準備する |
| 契約期間が満了した | 契約期間満了により退職 | 更新の希望の有無は面接で聞かれる |
| 休職を経て辞めた | 一身上の都合により退職 | 休職中も在籍期間なので、休職は書かない。退職後に空く期間は面接で聞かれる前提で準備する |
| まだ在職中 | 現在に至る(退職予定の年月がわかれば、退職予定と書く) | 応募時点の事実を書く |
「一身上の都合」は、辞めた理由を細かく書かない場合の決まった言い方です。特別な意味はなく、個人的な事情を書かずに済むための表現です。パワハラが原因でも、この一行で履歴書としては足ります。
職歴欄の記入例
職歴欄は「学歴・職歴」の枠に、会社名、入社と退職の年月、配属を順に書きます。次の例は、自分の意思で退職した場合です。
職歴 2022年4月 株式会社〇〇 入社 2022年4月 営業部に配属 2025年3月 一身上の都合により退職 以上
書くときの約束事を整理します。
- 会社名は正式名称で書く(株式会社を略さない)
- 入社と退職の年月は、履歴書全体で西暦か和暦のどちらかにそろえる
- 部署名や担当業務は、職務経歴書に詳しく書くので、履歴書は簡潔にする
- 転職回数が多くても省かない。省くと、年月の空きとして面接で聞かれる
- 最後に「以上」と書く
様式の選び方も確認しておきます。厚生労働省は、公正な採用選考を確保する観点から履歴書様式例を作成し、ハローワークのサイトでPDF版(A3・A4)とExcel版を公開しています。この様式例では、性別欄は記載が任意で、未記載にもできます。練習用にも使えるので、下書きをするときに便利です。
短期離職の書き方:数か月で辞めた会社の扱い
数か月で辞めた会社も、職歴欄に書きます。省くと、年月の空きとして面接で問われ、かえって説明が増えます。書き方は、次のとおりです。
2025年4月 株式会社△△ 入社 2025年9月 一身上の都合により退職
理由の欄は1行にとどめ、詳しい経緯は職務経歴書の補足か、面接で伝えます。短期離職の理由を聞かれたときの答え方は短期離職の理由を面接で聞かれたら:パワハラが原因のときの答え方に例文があります。
退職から次の入社までの間が空く場合も、書類に空白の理由を一行添えることがあります。療養が理由のときの伝え方は療養・休職による空白期間を面接で説明する:伝え方の例文で扱っています。
職務経歴書と志望動機で補う:履歴書に書けない部分
履歴書の職歴欄は、理由を詳しく書く場所ではありません。補う場所は、職務経歴書と志望動機です。ハローワークは、職務経歴書について、履歴書では書ききれない具体的なキャリアを示すための書類と案内し、作成手順と記載例のパンフレット、書き込み式のワークブックを公開しています。
職務経歴書の「退職理由」を補う文例
「業務の進め方や相談体制の面で、成果に集中しにくい状況が続いたため、役割と評価の基準が明確な環境を求めて退職しました。」
志望動機に、次に求める環境を入れる文例
「前職では〇〇の業務を通じて△△のスキルを身につけました。御社の、チームで情報を共有しながら進める働き方のもとで、このスキルを生かしたいと考えています。」
書くのは、辞めた理由を一行と、次に生かしたい経験です。前の職場の評価や加害者への批判は、書類には入れません。面接で聞かれたときの話し方はパワハラ退職の理由を面接でどう話す?前向きな言い換えの例文に、人間関係を理由とするときの言い換えは転職理由が人間関係のとき:面接で伝わる言い換えの例文にあります。
書かないこと、書類どうしの食い違いを防ぐこと
書類に書かないほうがよい内容は、次の4つです。
- 加害者の名前、役職、具体的な暴言の内容
- 会社への相談の経過や、社内調査の結果
- 病名や、通院・休職の詳しい内容(働き方に配慮が必要なときは、面接で伝える範囲を決める)
- 前職の機密や、顧客の情報
また、書類と面接の説明は、事実の範囲でそろえます。見直す点は次の3つです。
- 履歴書の退職年月と、職務経歴書の在籍期間が合っているか
- 履歴書の「一身上の都合」と、面接で話す理由が、同じ出来事の説明になっているか
- 前の会社が出す書類の内容と食い違わないか。退職証明書に載るのは、労働者が請求した事項だけです(労働基準法第22条)。請求の方法は退職証明書の請求方法:労基法22条で会社に求められる内容と文例にあります
書類の添削は、ハローワークの窓口で無料で受けられます。使い方はハローワークの転職相談の使い方:失業中・在職中に受けられる就職支援にまとめました。民間の転職エージェントの書類添削を選択肢にするなら、有料職業紹介の許可を受けた事業者か、求職者側に費用が発生する場合があるかを、最初に確かめます。
履歴書や職務経歴書を書く作業そのものがつらいときは、期限を決めて少しずつ進め、先に休むことも選べます。つらさが強いときの窓口は仕事がつらい・限界のときの相談先:電話・LINEの窓口と受付時間にあります。
よくある質問
Q. 「一身上の都合により退職」と書くと、自己都合で不利になりますか?
履歴書の職歴欄の書き方と、失業保険での離職理由の扱いは別のものです。離職理由はハローワークが事実関係を確かめて判定し、納得できないときはハローワークに相談できます。履歴書に何と書いたかで、失業保険の区分が決まるわけではありません。
Q. 数か月で辞めた会社も、職歴欄に書いたほうがよいですか?
書くのが基本です。省くと、年月の空きとして面接で聞かれ、説明が増えます。短い期間でも会社名と入社・退職の年月を事実どおりに書き、理由は「一身上の都合により退職」の1行にして、詳しい説明は面接と職務経歴書に回します。
Q. 職歴欄に「パワハラのため退職」と書いてもよいですか?
書いてはいけない決まりはありませんが、お勧めしません。履歴書は経歴を並べる書類で、一行の理由だけでは状況が伝わらず、読み手に先入観を与えやすいためです。事実を伝えたいときは、職務経歴書の補足か、面接で落ち着いて説明するほうが、話の中心を自分の仕事に置けます。
出典・参考にした公的な情報
- 履歴書・職務経歴書の書き方(ハローワークインターネットサービス)(厚生労働省)
- 厚生労働省履歴書様式例(A4版)(厚生労働省(ハローワークインターネットサービス))
- 受給手続きの流れ(離職理由の判定)(ハローワークインターネットサービス)(厚生労働省)
- 労働基準法 第22条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。