退職代行 / Q&A

退職代行で即日退職できる?「即日」の意味と2週間の関係

この記事のもくじ
  1. 「即日」には2つの意味がある
  2. この2週間、出社しないで済ませる方法
  3. 契約の種類で変わる即日の可能性
  4. 「即日対応」の表示を読むときの確認

退職代行の「即日」は、申込みの当日に会社へ連絡が入り、その日から出社しなくてよい状態をつくるという意味で使われることが多く、法律上の退職日が当日になるという意味とは限りません。期間の定めのない雇用(多くの正社員)なら、民法第627条1項により、雇用は解約の申入れの日から2週間で終わります。この2週間をどう過ごすかが、「即日」の実態です。

「即日」には2つの意味がある

広告やサイトで見る「即日」は、次の2つが混ざっています。

早見表:「即日」の2つの意味と法律上の位置づけ
「即日」の意味 実際に起きること 法律上の位置づけ
連絡が即日 申込み当日に事業者が会社へ退職の意思を伝える。本人は以後、出社しない 退職日は別に決まる(原則、申入れから2週間後)
退職日が即日 連絡の当日に雇用関係が終わる 会社が合意した場合などに限られる

厚生労働省の「確かめよう労働条件」は、期間の定めのない契約の労働者は会社の承諾がなくても退職を申し入れられ、民法第627条1項により申入れから2週間が経過すると契約が終了する、と説明しています。つまり、本人が「今日で辞めます」と伝えても、会社の合意がなければ、雇用は申入れの日から2週間は続きます。

2週間の数え方は、民法第140条の「期間の初日は算入しない」が基準です。筆者の計算では、10月23日(金)に申入れが会社へ届いた場合、翌日の10月24日が1日目、14日目の11月6日の終了で期間が満了します。退職日の書き方や最終日の扱いは、退職届と会社からの通知で確かめます。数え方の細かい例は退職は2週間で成立する?民法627条・628条と即日退職の考え方にもあります。

この2週間、出社しないで済ませる方法

2週間は雇用が続くので、その間の扱いを決める必要があります。選択肢は主に3つです。

  1. 有給休暇を充てる:残りの有給をこの2週間に充てれば、出社しないまま賃金を受けられます。労働基準法第39条5項は、年次有給休暇を労働者が請求した時季に与えるのを原則とし、事業の正常な運営を妨げる場合に限って、会社は他の時季に与えられるとしています。他の時季に与えるという仕組みなので、退職日が決まっていて、そこまでの日数に収まる請求は、変更する先の日が取りにくい場面です。この扱いの細部は事案で変わります。有給消化の交渉が必要になるときの考え方は退職時の有給消化:拒否されたときの考え方と伝え方の例文に、運営形態別の違いは退職代行で有給消化はできる?交渉が必要なときの運営形態にあります。
  2. 欠勤にする:有給が足りない分は欠勤になります。無断で休むのではなく、事業者を通じて会社に欠勤を連絡して整えます。欠勤中の賃金や、会社がどう扱うかは、就業規則や賃金規程で確かめます。退職代行の後の2週間は欠勤になる?有給がないときの扱いで整理しています。
  3. 会社と合意して、早い日に退職日を設定する:会社が了承すれば、2週間を待たずに退職日を決められます。この合意の部分が、交渉が必要になる場面です。弁護士や労働組合なら、条件のやり取りを事業者に頼める範囲があります(運営形態の違いは退職代行の弁護士・労働組合・民間企業の違い:交渉できる範囲を比較)。

契約の種類で変わる即日の可能性

雇用の形によって、2週間のルールの当てはまり方が違います。

雇用の形 退職の仕組み
期間の定めのない雇用 民法第627条1項:申入れから2週間で終了。会社の承諾は要らない
期間の定めのある雇用(有期) 民法第628条:契約期間の途中は「やむを得ない事由」があるときに直ちに解除できる。事由が本人の過失で生じたときは賠償責任が生じることがある
労働条件が明示と違う 労働基準法第15条2項:明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に契約を解除できる
会社と本人が合意 合意した日が退職日

有期雇用の途中退職は、「やむを得ない事由」があるかが焦点になるため、正社員より難しくなります。厚生労働省の案内でも、事由がないまま辞めて会社に損害を与えると賠償責任を問われるおそれがあるとされています。なお、契約期間が1年を超える契約では、労働基準法附則第137条により、1年を経過した日からはいつでも退職できるとされています(高度な専門知識を持つ人や満60歳以上の人との契約は例外)。判断が難しいときは、都道府県労働局の総合労働相談コーナーで相談できます。契約社員・派遣社員の場合は契約社員・派遣社員が退職代行を使うとき:契約期間中の退職の考え方で個別に扱います。

就業規則に「退職は1か月前までに申し出る」などの定めがある場合も、厚生労働省は、期間の定めのない契約について2週間を大きく超える期間や会社の許可を条件にする規定は無効とされる、と説明しています。実際に2週間で退職するか、就業規則の申出期限に合わせるかは、会社との関係と自分の状況を見て決めます。

「即日対応」の表示を読むときの確認

「即日退職」と大きく書かれた広告を見たときは、次の3つを書面で聞いて確かめます。

  1. 「即日」は、会社への連絡のことか、退職日のことか
  2. 退職日が当日にならなかった場合、2週間の間はどういう扱い(有給、欠勤)になるか
  3. 会社が了承しなかった場合に、事業者が何をするか

文例:「即日対応とありますが、即日になるのは会社への連絡ですか、退職日ですか。有給が足りない場合、退職日までの期間は欠勤になりますか。」

景品表示法第5条は、取引の内容や条件について実際より著しく優良・有利と誤認される表示を禁じています。「即日で退職できます」のような言い切りの表示には、退職日が連絡の当日になるという意味に読める危うさがあります。表示の言葉だけでなく、契約書で定める内容で判断します。当日に出社しないで済む形をつくる前提で動くなら、準備の漏れを減らすために退職代行を使う前の準備チェックリスト:書類・貸与品・私物・連絡先も見ておくと安心です。

申込みから退職までの全体の流れは退職代行の手順:相談から退職完了までの7ステップと準備で見られます。「今すぐ辞めたい」気持ちが強いときの考え方は会社を今すぐ辞めたいとき:今日できることと2週間ルールの考え方にもあります。

弁護士運営・労働組合運営のサービスを選択肢に入れるときは、「即日」の意味と2週間の扱いを、申込み前に次の観点で確かめておきます。

夜中に調べている場合は深夜・早朝に退職代行に相談するときで、受付と会社への連絡の時刻の違いを確かめられます。繁忙期の時期の考え方は繁忙期に退職代行で辞めるのは迷惑?にあります。

よくある質問

Q. 退職代行を使えば、その日のうちに雇用関係が終わりますか?

期間の定めのない雇用では、民法第627条1項により、解約の申入れから2週間で雇用が終わります。連絡当日に雇用関係が終わるのは、会社が合意した場合などに限られます。当日から出社しない形をつくれるかは、有給の残りと会社の対応で変わります。

Q. 「即日対応」と書かれたサービスは、何が即日なのですか?

多くは、申込みの当日に事業者が会社へ連絡することを指します。退職日そのものを当日にすると約束する意味とは限りません。広告に「即日」とあるときは、即日になるのは連絡なのか退職日なのかを、申込み前に書面で聞きます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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