記録と証拠 / 早見表

パワハラ記録のテンプレート:ノートやエクセルで使える項目の表

この記事のもくじ
  1. パワハラ記録のテンプレート①:出来事の記録表
  2. テンプレート②:社内相談の記録表
  3. テンプレート③:体調の記録表
  4. 紙・表計算・メモアプリで使うときの保存の注意

パワハラ記録のテンプレートは、出来事を1件1行で書く「出来事の記録表」を中心に、会社に相談した経過の表と体調の表の3つを用意すると、相談先に出すときにそのまま時系列として使えます。下の表の見出しを、ノートの1ページやエクセルの1行目にそのまま写してください。

項目の書き方(言葉をそのまま書く、気持ちと事実を分ける等)はパワハラの記録の書き方に記入例つきでまとめています。このページは、表の形と保存の注意に絞ります。

パワハラ記録のテンプレート①:出来事の記録表

1件の出来事を1行にします。列の並びは、相談先が知りたい順(いつ・どこで・誰が・何を・誰が見ていたか・なぜその場面になったか・どうなったか)に合わせました。厚生労働省の指針が判断の材料に挙げる、言動の態様・頻度・継続性、経緯や状況、心身の状況、行為者との関係性を、どれかの列で拾える形です。

テンプレート:出来事の記録表(1件1行)
番号 日付・曜日 時刻(始まり〜終わり) 場所・手段 相手(氏名・役職) 言動(言葉はそのまま) 同席者・見ていた人 前後の経緯 自分の対応 体調・仕事への影響 残っている物 記入日
1 10/6(火) 9:15〜9:40 第2会議室・定例打合せ ○○課長 「こんなこともできないなら辞めろ」と大声で △△主任ほか課員5人 見積書の単価の入力ミスを金曜に修正済み 謝罪して席に戻った 午前中、手の震え 修正版のメール 10/6

列ごとの使い方は次のとおりです。

  • 番号:通し番号。あとで「12番の件」と相談先に伝えるときの目印になります。番号は振り直さず、行を消したときも欠番のままにします。
  • 場所・手段:会議室・自席だけでなく、「電話」「チャット」「LINE」も書きます。文字で残っているものは「残っている物」の列と対応させます。
  • 自分の対応:言い返した、謝った、黙っていた、など。相手の主張と食い違ったときの手がかりになります。
  • 残っている物:メール、チャット、録音ファイル名、写真、診断書など、その出来事を裏づける材料の名前と保存場所を書きます。
  • 記入日:出来事の日と書いた日が違うときに、書いた日を残す列です。

同じ日に別々の出来事があったときは、行を分けます。朝の打合せでの叱責と、夕方にチャットで送られた言葉を1行にまとめると、どちらに同席者がいて、どちらに文字の記録が残っているのかが分からなくなるためです。反対に、同じ叱責が30分続いただけなら1行で足ります。迷ったら「場所か手段が変わったら行を分ける」と決めておくと、書く手が止まりません。

テンプレート②:社内相談の記録表

会社の窓口や上司に相談したら、その経過も別の表に残します。精神障害の労災認定基準は、「中」程度のパワハラやいじめを受け、会社に相談しても又は会社が把握していても適切な対応がなく、改善がなされなかった場合を、心理的負荷が「強」になる例に挙げています。社内で何を相談し、どう答えられたかを残しておくと、社内で解決しなかったときにも経過を示せます。

相談日時 相談した相手(部署・氏名) 方法(面談・メール・電話) 相談した内容 会社の回答・約束 期限・次の予定 その後の変化
10/13 14:00 人事部 ◇◇さん 面談 10/6の打合せでの叱責など3件 事実を確認して2週間以内に連絡する 10/27 (連絡が来たら記入)

面談で聞いた回答は、その日のうちに「本日の面談で〜と伺いました」とメールで確かめると、日付つきの記録が会社側にも残ります。相談の内容を書面にしてもらう方法はパワハラ相談の記録を会社に残してもらう方法で扱っています。

テンプレート③:体調の記録表

体の変化は、出来事の表とは別に、日付ごとに短く残します。毎日書くのが負担なら、変化があった日だけでかまいません。

日付 睡眠(寝た時刻・目が覚めた回数) 食事 体の症状 受診・服薬 欠勤・遅刻・早退
10/6 2時過ぎまで眠れず 夕食を半分残した 頭痛 なし なし
10/9 4時に目が覚めた 朝食なし 動悸 ○○クリニック受診 午前休

受診したときの診断書や通院の残し方はパワハラによる体調の変化を記録するで詳しく説明しています。

紙・表計算・メモアプリで使うときの保存の注意

同じテンプレートでも、使う道具によって気をつける点が違います。

道具 向いている使い方 保存の注意
紙のノート その場で書く、手書きの日付をそのまま残す ページを破らない。間違いは二重線。ノートは職場の机に置かず持ち帰る
表計算(エクセル等) 件数が増えたときに日付順に並べ替える、相談先に印刷して渡す 私物の機器で作る。日付は日付の形式で入れる。月に1回、日付入りのファイル名で控えを残す
スマホのメモアプリ 移動中やトイレの中で、短く素早く書く 週に1回、表やノートに書き写す。端末の故障や機種変更に備えて控えを別の場所にも置く

表計算で作るときは、並べ替えや絞り込みをする前に元のファイルの控えを取っておきます。並べ替えた結果を上書きすると、どの順で書いたかが分からなくなるためです。控えのファイル名を「パワハラ記録_2026-10-31」のように日付入りにしておくと、いつの時点の記録かが一目で分かります。

紙・スマホ・パソコンのどれに置くのが安全かを比べたいときはパワハラの記録はアプリ・パソコン・紙のどれ?、事実と気持ちの欄を分けたノートの作り方はパワハラの記録ノートの付け方を参考にしてください。どのくらいの期間・件数があれば相談に使えるかはパワハラの記録はどのくらいの期間必要?で整理しています。

相談先に渡すときの形

相談の前には、出来事の記録表を日付順に並べ、1枚目に「いつから・誰から・何件くらい」を3行でまとめておくと、限られた相談時間で話が進みます。原本(ノートや元のファイル)は手元に残し、相談先には写しや印刷を渡します。メモの形でも証拠として意味があるかについてはパワハラの証拠はメモだけでも意味がある?で答えています。

よくある質問

Q. テンプレートの項目が全部埋まらない日はどうすればいいですか?

空欄のままでかまいません。日付・相手・言われた言葉の3つが入っていれば、その行は記録として役に立ちます。分からない欄に推測を書き込むより、空けておいてあとで分かったときに追記の形で足すほうが安全です。

Q. 会社のパソコンでエクセルの記録表を作ってもいいですか?

避けたほうが安心です。会社の端末やアカウントは会社が管理していて、内容を見られたり、退職や異動のときに使えなくなったりします。私物のパソコンやスマホ、紙のノートで作ってください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

パワハラの記録の書き方:日時・言葉・場所・目撃者を残す記入例つき

パワハラの記録ノートの付け方:事実の欄と気持ちの欄を分ける

パワハラの記録はアプリ・パソコン・紙のどれ?書きやすさと続けやすさで比較

パワハラの記録はどのくらいの期間必要?相談に使える量の目安