心と体のつらさ / チェックリスト

パワハラによる体調不良のチェック:体に出るサインと受診先

この記事のもくじ
  1. パワハラによる体調不良のサイン:チェックリスト
  2. 出勤日と休日を比べて、出方の特徴をつかむ
  3. 受診先の選び方:内科か心療内科・精神科か
  4. 急いで受診・相談したいサイン
  5. 体調不良を職場や相談先に伝えるとき

パワーハラスメント(パワハラ)を受けている時期に、頭痛・胃の痛み・下痢・動悸・不眠などが続いているなら、まず下のチェックリストで体に出ているサインを書き出し、内科か心療内科・精神科を受診してください。体調不良の原因がパワハラかどうかを自分で決める必要はありません。

死にたい気持ちがある、眠れない・食べられない日が続いているときは、先に仕事がつらい・限界のときの相談先の24時間の電話窓口につながってください。いつ、どんな症状が、職場のどんな出来事と一緒に出ているかを書き留めておくと、医師が原因を見立てる助けになり、後で会社や相談先に説明するときの材料にもなります。

パワハラによる体調不良のサイン:チェックリスト

ここ1〜2か月を振り返り、当てはまるものに印を付けます。頻度(ほぼ毎日/週に数回/たまに)も一緒に書いておくと、医師に伝えやすくなります。

体に出るサインのチェックリスト
分類 サイン 頻度を書く欄
頭 頭痛、頭が重い、めまい
胃腸 胃の痛み、吐き気、下痢・便秘、食欲がない
胸 動悸、息苦しさ、胸が締めつけられる感じ
睡眠 寝つけない、夜中や早朝に目が覚める、寝ても疲れが取れない
体全体 だるさが抜けない、肩や首のこり、手足の震え
皮膚など 湿疹やじんましん、口内炎が治りにくい
気分 涙が出る、不安で落ち着かない、何をしても楽しくない
行動 集中できない、ミスが増えた、朝の支度に時間がかかる

印が一つでも、毎日続いていてつらいなら受診を考えてかまいません。反対に、印がたくさん付いたから重い病気だ、と決めつける必要もありません。この表は診断のためではなく、受診の場で「何が、どのくらい続いているか」を短く伝えるための下書きです。

体の症状と気分の症状が一緒に出ている人もいれば、気分は平気なのに体だけに出る人もいます。どちらの出方でも、医師に伝える情報としての価値は同じです。

出勤日と休日を比べて、出方の特徴をつかむ

体調不良と職場の関係を見るには、症状が「いつ」強くなるかを比べるのが手がかりになります。1〜2週間、次の4つの時間帯で症状の強さを0〜3の数字で付けてみてください。

記録する時間帯 見るポイント
出勤日の朝(家を出る前) 支度中や玄関で症状が強くなるか
職場にいる間 特定の人と話す前後、会議の前後で変わるか
出勤日の夜 帰宅後に軽くなるか、眠れないほど続くか
休日 休日の夕方に翌日を考えて強くなるか

たとえば「休日の昼はほとんど症状がないのに、日曜の夜から胃が痛み、月曜の朝に吐き気が強い」という出方なら、職場との関係を医師に伝える材料になります。逆に休日も同じように続いているなら、体の病気が隠れていないかを内科で確かめる意味が大きくなります。

記録には、症状と並べて「その日に職場で何があったか」も一行添えます。誰に、何を言われたか、どんな場面だったかを短く書いておけば十分です。通院や服薬、欠勤も含めた記録の続け方は、パワハラによる体調の変化を記録する:通院・服薬・欠勤の残し方で説明しています。

受診先の選び方:内科か心療内科・精神科か

体に出ている症状が中心なら、まず内科で体の病気がないかを確かめるのが一つの順番です。眠れない、気分が沈む、不安が強いといった心の症状が目立つなら、心療内科や精神科が相談先になります。迷うときは次の表を目安にしてください。

主な症状 相談先の目安 受診で伝えること
頭痛・胃腸・動悸など体の症状が中心 内科(かかりつけがあればそこ) 症状の出る時間帯と、職場の状況
眠れない、気分が沈む、涙が出る 心療内科・精神科 いつから、何があって、生活にどう影響しているか
体と心の両方に出ている かかりつけの内科で相談し、必要なら紹介を受ける チェックリストをそのまま見せる
内科で異常がないと言われた 心療内科・精神科 内科での検査結果と、それでも続く症状

受診するときは、チェックリストと時間帯の記録を持っていけば、口で説明しきれない部分を補えます。心療内科で初めて受診するときの予約の取り方や、初診で話す内容の組み立て方は、パワハラで心療内科を受診するとき:初診で伝えることと準備にまとめています。上司のことを思い出すと動悸がする、という人は、次に読むパワハラ上司を思い出すと動悸がするときで、受診の目安と職場での一時的な避け方を確かめてください。

急いで受診・相談したいサイン

次のような状態は、記録を続けるより先に行動してください。

  • 強い胸の痛み、息ができないほどの苦しさ、気を失いそうになる:体の急な病気の可能性もあるので、救急を含めてすぐに医療機関へ
  • 食事がほとんどとれない、眠れない日が続いて仕事や家事ができない:早めに受診する
  • 消えたい、死にたいという考えが浮かぶ:受診とあわせて、電話やLINEの相談窓口にすぐつながる

心が追い詰められているときに使える窓口は、仕事がつらい・限界のときの相談先に番号と受付時間をまとめています。

体調不良を職場や相談先に伝えるとき

体調不良が続くと、仕事を休む、業務を減らしてもらうなど、職場との話し合いが必要になる場面が出てきます。伝える相手と内容は、自分で選んでかまいません。

  • 休む連絡では、理由は「体調不良」だけで足ります。パワハラの話は別の場で伝えます。例文は体調不良で仕事を休む連絡の例文にあります。
  • 産業医や保健師がいる職場なら、体調と職場の状況を相談できます。どこまで会社に伝わるかは面談の前に確かめます。
  • ストレスチェックを受けている職場なら、結果は検査をした医師などから本人に通知され、本人の同意なく会社に渡されないと労働安全衛生法第66条の10は定めています。高ストレスと出たときの面接指導についてはストレスチェックで高ストレスと出たらで扱います。
  • 社外で話を聞いてほしいときは、厚生労働省の「こころの耳」が、働く人の心の不調について電話とLINEで相談を受けています。ただし、パワハラに当たるかどうかの判断はしない窓口なので、職場の言動について相談したいときは労働局の窓口と使い分けます。

体調不良が長引き、気分の落ち込みも強くなっているなら、パワハラでうつかもと思ったらで、受診から休む・相談する・お金の制度までの順番を確かめてください。

よくある質問

Q. チェックがたくさん付いたら、パワハラが原因だと言えますか?

チェックの数で原因は決まりません。頭痛や胃の不調には職場以外の原因もあり、体の病気が隠れていることもあります。チェック表は、受診したときに医師へ経過を伝えるための材料として使い、原因の見立ては医師に任せてください。

Q. 体調不良を会社に知られたくありません。ストレスチェックで分かってしまいますか?

労働安全衛生法第66条の10は、ストレスチェックの結果を、検査をした医師などが本人の同意なく会社に渡してはならないと定めています。結果の扱いや面接指導の申し出については、ストレスチェックで高ストレスと出たときの記事で詳しく扱っています。

Q. 内科で「異常なし」と言われました。気のせいでしょうか?

検査で体の病気が見つからなかったことは、それ自体が大切な情報です。症状が続いているなら気のせいと片づけず、内科の医師に職場の状況も伝えたうえで、心療内科や精神科での相談をすすめられるか聞いてみてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

パワハラ上司を思い出すと動悸がするとき:体の反応と受診の目安

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