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転職したばかりで会社を辞めたい:短期離職の前に確かめることと伝え方

この記事のもくじ
  1. 入社前の説明と実際の違いを、3つの資料で比べる
  2. 違いが大きいときに使える3つの道
  3. 条件の違いがなく、人間関係や仕事が合わない場合
  4. 辞める前に確かめるお金と、退職の伝え方
  5. 短期離職を次の面接で説明する方法

転職したばかりで会社を辞めたいときは、辞めると決める前に、「入社前の説明」と「実際」の違いを書面と照らして表にし、その違いが交渉や窓口への申出で変えられるものかを確かめるのが先です。辞めること自体は、期間の定めがない雇用なら民法第627条1項で申入れから2週間で成立します。それでも、短期離職は次の応募で説明が要るので、辞める前の確認と辞めた後の説明の準備を、この順で整理します。

試用期間中に辞めたい人は試用期間中に会社を辞めたいときの記事が近い内容です。今日明日の出社がつらいなら会社を今すぐ辞めたいときの休む連絡を先に使ってください。

入社前の説明と実際の違いを、3つの資料で比べる

違和感の正体を、感覚から事実に変える作業が最初です。手元の資料を次の3つに分けて、同じ表に並べます。

入社前と実際の比較表(書き込み用)
項目 求人票・募集広告 労働条件通知書・雇用契約書 実際(日付つき)
仕事の内容
勤務地・転勤
始業・終業・残業の見込み
休日・休暇
賃金(固定残業代の有無・額)
試用期間の長さと条件

労働基準法施行規則第5条は、契約締結時に、契約期間、就業の場所と従事すべき業務、始業・終業の時刻と休日、賃金、退職などを明示するよう求めており、このうち賃金・労働時間・就業場所などは書面で交付する決まりです。入社時に受け取った書類を探し、なければ会社に再交付を頼みます。

比べるときのポイントは3つです。

  1. 求人票より、契約書面を優先して見る:契約時に示された書面が、会社と結ぶ条件の中心だからです
  2. 実際の欄は、日付と事実で書く:「毎日遅い」ではなく「10月6日〜10月10日は退勤が22時過ぎ」
  3. 変更に同意した覚えがあるか:厚生労働省のQ&Aでは、求人時の条件は、面接や採用時に変更に合意していなければ、契約の条件として扱われるのが一般的と説明されています

違いが見つかったら、まず会社に理由を聞きます。誤記や説明不足のこともあります。その場合は、口頭でなく、メールで「求人票には○○とありましたが、実際は△△です。どちらが正しい条件か教えてください」と書いて、返事を保存してください。

違いが大きいときに使える3つの道

違いがあり、会社に聞いても解消しないときは、次の道があります。

道 使える場面 注意点
ハローワークへの申出 ハローワークの求人票で応募した 窓口か、ハローワーク求人ホットライン(03-6858-8609、8:30〜17:15、土日祝も受付、年末年始を除く)。ハローワークが事実を確認し、会社を指導する
総合労働相談コーナー 労働条件通知書と実際が違う 無料・予約不要。窓口の一覧はパワハラの相談窓口一覧に
労働基準法15条2項での解除 明示された条件が事実と相違する 相違の有無は書面と実際を比べて判断される。解除の前に、窓口で見立てを聞く

労働基準法第15条2項により、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できます。同条3項は、就業のために住居を変えた人が、契約を解除した日から14日以内に帰郷するときは、使用者が必要な旅費を負担すると定めています。どの違いが「相違」に当たるかは、賃金・労働時間・仕事の内容などの個別の事情で変わります。

ハローワークの求人票と実際の条件が違う申出は、厚生労働省によると令和6年度に3,297件ありました。違和感は、あなただけのものではありません。申し出ると、ハローワークが会社に事実確認をして指導する流れになります。

条件の違いがなく、人間関係や仕事が合わない場合

書面と実際は一致しているのに辞めたい場合は、「条件の違い」ではなく「合わなさ」の問題です。この場合の整理は、次の順で進めます。

  1. 辞めたい理由を、上司・同僚・仕事内容・働き方の4つに分けて書く
  2. 3か月続けて変わりそうなものと、変わらないものを分ける
  3. 変わらないものが体調や尊厳に関わる(暴言や無視が続くなど)なら、記録を残して窓口に相談する

人間関係の問題がパワハラに当たりうる場合は、パワハラで退職するか迷うときに辞める前に済ませることがまとまっています。転職した先でまたパワハラに遭った場合の整理は転職した後にまたパワハラに遭ったらに詳しい記事があります。管理職など別の悩みは管理職の仕事を辞めたいときを読んでください。

辞める前に確かめるお金と、退職の伝え方

転職直後に辞めると、お金の面で次のことが起きます。

  • 有給休暇:入社から6か月が過ぎるまで付与されないので、退職日までの休みは欠勤になることが多い
  • 最後の給与:労働基準法第23条により、退職後に請求すると7日以内に賃金を支払う決まりがある。日割りの計算方法は給与規程で確かめる
  • 雇用保険:離職日以前2年間の通算が12か月に満たなければ、自己都合の基本手当は受けられない。前職の期間が通算されるかは離職票を持ってハローワークで確かめる
  • 健康保険・年金:次の勤務先が決まっていなければ、国民健康保険と国民年金の手続きが必要

退職の伝え方は、メールなら次の3点が書ければ足ります。

退職の意思を伝えるメールの例:「○○部 △△様。私事で恐縮ですが、一身上の都合により、○月○日をもって退職いたします。入社時に確認した条件と実際の勤務に違いがあり、継続が難しいと判断しました。貸与品は郵送で返却し、必要な書類は自宅に郵送してください。」

退職理由を書くかは自由です。「一身上の都合」だけでも成立します。伝え方の例文は退職の伝え方、メールの書き方は退職をメールで伝えてもいい?にあります。

短期離職を次の面接で説明する方法

短期で辞めた事実は、面接で聞かれます。説明の骨組みは「事実・確かめた行動・次の希望」の3つです。

面接での説明の例:「前職は入社2か月で退職しました。入社前に提示された業務と実際の仕事の内容が大きく異なり、会社に確認しましたが改善の見込みが立たなかったため、判断しました。次は、○○の業務が明確に定められている職場で経験を積みたいと考え、御社に応募しました。」

避けたい点は3つです。前職の悪口を中心にしないこと、「合わなかった」だけで終えること、日付や事実が書類と食い違うことです。応募先の前職調査の仕組みは転職先の前職調査はある?、理由の言い換えは転職理由が人間関係のときで整理しています。

次の職場を探すときは、同じ違いが起きないよう、面接で労働条件通知書の見本をもらえるか、残業の実績、固定残業代の内訳を確かめます。転職支援サービスは、求人の紹介を受けながら条件の確認を代わりに聞いてもらう使い方があります。使うときは、有料職業紹介の許可の有無、紹介を断ったときの扱い、入社後に条件が違った場合の連絡先を、公式の説明で確かめてください。

使い方の全体像はパワハラ後の転職エージェントの使い方にまとめています。次に読む試用期間中に会社を辞めたいときは、試用期間の扱いを中心にした内容です。

よくある質問

Q. 転職して1か月で辞めると、履歴書に書かなくてもいいですか?

職歴は、事実のとおりに書くのが基本です。書かずに応募すると、面接での質問や入社後の手続きで前職の期間が出てきたときに説明が食い違うおそれがあります。期間が短くても、辞めた理由と次の希望を一貫して説明できる形にしておくほうが、後で困りません。前職調査やリファレンスチェックの仕組みは、別の記事で扱っています。

Q. 入社前に聞いた話と違うとき、すぐ辞めてもいいですか?

労働基準法第15条2項は、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できると定めています。ただし、相違の有無は労働条件通知書などの書面と実際を比べて判断することになるため、退職を伝える前に、書面と実際の違いを表にして残してください。厚生労働省のQ&Aも、まず会社に理由を確かめる順番を示しています。

Q. 前の会社の雇用保険の期間は、次の会社の分と足せますか?

基本手当の受給資格は、離職日以前2年間の被保険者期間を通算して12か月以上かどうかで見ます(雇用保険法第13条)。前職の期間が2年の枠に入っていれば、数えられる場合があります。前職で基本手当を受けていたかどうかなどで扱いが変わるので、離職票を持って、住所地のハローワークで確かめてください。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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